第102号 9月号(2024年)
蓮華蔵



「不安、消します。」と、ある宗教団体の看板に書いてあった。
ゴールがある不安は、努力や気持ちの持ちようで何とか消せそうだが、人間にはゴールのない不安がたくさんある。
明るい事だけを考えて消せたと思っても、身の深い処から出てきて、思い通りに消せないのが不安である。
だから消すのではなく、不安を丸ごと引き受けていける道があるとしたらどうだろうか。
1人ではとても無理だが、私の不安の本(もと)を知ってくれて、不安の意味を教えてくれて、不安を持つ者同士として生き合ってくれる善き人がいてくれたら、不安の上に立って、この私のままで、ちょっとずつ、ちょっとずつだか道を歩めるのではないだろうか。
「消します」は、寄り添わないという距離感を感じました。






