仏事あれこれ(2024年2月)
【問い】
将来の事を考えて、大きいお仏壇を小さくしようと思うのですが、大丈夫でしょうか。
そもそもお仏壇ってどうしてもいるのでしょうか。
男性
【応え】
まずお仏壇の正式名称は「お内仏」(おないぶつ)と言い、「私の仏様」という意味です。
ですから大小を気にする必要はありません。
中央にあるご本尊(ごほんぞん)が最も大切なので、安置場所に合わせて大きさは決めて下さい。
それからお内仏の必要性については、お釈迦様の教えを喜ばれたナンダーという女性を通して考えてみます。
彼女は貧しい方でしたが、お釈迦様が教えを説く時は、少ししかない貴重な食料を高価な油に変えて灯明をお供えしました。
電気がない時代なのでとても尊いお供えでした。
元々ナンダーは、どうせ死ぬんだからと、食べる事にしか興味がなく、投げやりな生き方をしていました。
しかし自分の人生はこのままで良いのだろうかと悩んでいた時、「人生は開き直るのでは無く、自分自身に手を合わしていける者にならなければ、尊い一期が空しく終わってしまう」と説く法話が深く強く響き感動しました。
誰もがナンダーと同じように立ち止まる時があります。
それは動けないのではなく、本当に歩むべき道、自分自身を生きる道を求めているサイン
なのです。
だから正しく道を教えてくれる善き人に出遇わなければなりません。
もし出遇えなければ、尺取り虫のように同じ所を空しく歩き続けるしかないと仏は説きます。
空しさから解放されたナンダーの喜びは、私が本当に求めていた生き方を知ってくれていたお釈迦様に出会えた事です。
だからどんなに苦しい事があっても、「これで良し、今で良し」とという自信が彼女を支え続けました。
ですからお内仏を大切にする生活とは、絶対に空しく過ぎない一期を与えて頂く生活といっても良いでしょう。
お内仏との出遇いや、向き合い方は皆違いますが、自分自身の深い願いに出遇う為の大切な依り処として、心新たに向き合って、念仏生活を始めてみてはいかがでしょうか。