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仏事あれこれ(2025年3月)

【問い】

お勤めをしていると、「○○に帰命せよ」という言葉がたくさん出てきます。
どう言う意味ですか。

50代 男性

【応え】

先月の続き
「帰命」とは「依り処」という意味です。
人は、どんな人生であっても生きて往かなければなりません。
その為に「○○を依り処とせよ」と仏さまは常に勧めています。

親鸞聖人は、仏の教えに依って救われた感動を、7・5調の歌にして現されています。
それを和讃(わさん)と言います。
ご自身の信仰告白と、文字の読めない人の為に、また次の世の私たちのために「歌」という形で残されました。
五百首あまり歌われたと言われています。
その中に、「○○に帰命せよ」という和讃が23首ほどありますので、数首だけですが、味わってみたいと思います。
①「真実明(しんじつみょう)に帰命せよ」→人間の知恵ではなく、仏さまの智慧に報されて、真に明るい今を歩んで下さい。
②無等等(むとうどう)を帰命せよ→皆一人一人違うからこそ尊いのに、比べて優越感と劣等感に陥って孤独にならない下さい。
③大応供(だいおうぐ)を帰命せよ→自分の救いにしか関心がないから、貪りとケンカと無気力を引き起こします。
他者や次の世代の事を思って、大きな視野で生き、お供え(布施)できる大きな者になってください。
④広大会(こうだいえ)を帰命せよ→教えに依って深く向き合うことが出来れば、どんな人でも浄土を願っている者と見出して、必ず出遇う事ができます。
⑤不可思議尊(ふかしぎそん)を帰命せよ→私が今ここに生きて在るという事は、無数の仏さまの支えに依っています。
また私が今仏さまの教えを聞く身になれたという事は、困難な人生でありながらも、命がけで道を求め、絶えず伝え続けて下さった無数の仏さま達のお陰です。

帰命せよとは、亡き人を亡き人のままにしないで、無数の救いを私に与える仏と仰ぐべきだと教えています。

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