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仏事あれこれ(2024年4月)

【問い】

「門徒もの知らず」と聞きました。
どう言う意味でしょうか。

30代男性

【応え】

正確には「門徒物忌み知らず」と言われてきました。
物忌みですから、「色んな節目に執り行われる忌み事を、門徒(浄土真宗の人たち)は知らない愚か者だ」と蔑んで言われてきた歴史があります。
物忌みについて、すこし学んでいきたいと思います。
日本は「血・死・苦」を穢れたものとして忌み嫌い、避けてきました。

①例えば駐車場や部屋に「4番(死)と9番(苦)」が無いところが多いのはそのためです。
②関西に多い習慣ですが、葬儀の後、49日目が3ヶ月を過ぎると、前倒ししてきました。
これは「49(始終苦るしみ)が、三月(身につく)」という語呂合わせからです。
③葬儀の時に塩をまくのも、死という穢れを祓うためです。

ここで立ち止まって親鸞聖人のいのち感で考えてみます。
② 49日が3ヶ月を過ぎて(始終苦が身につく)嫌なのは私たちです。
しかし10日以後に亡くなれば必ず3ヶ月を過ぎるので、もう少し早く死んでくれれば最後までお参りしたのにと言っている事になります。
仏は始終苦を与える方ではありませんし、大切な方が亡くなっているにもかかわらず自分の都合を優先している事が問題です。
③今まで大切な家族だと言いながら、死んだとたん穢れた者として塩をまくのはいかがなものでしょうか。
そのようないのちの見方をしていると、自分が死んだ時も、穢れていると言われ、家族に塩をまかれるでしょう。

産後の女性も下り物があるので穢れているとされてきました。
しかし女性から生まれていない人はこの世に一人もいません。
浄土真宗はそのような尊き事を穢れとはしません。

世間から「門徒もの知らず」と言われてきたかもしれませんが、実は物忌みをする事の愚かさをちゃんと知っているので、「物忌みをしない」のです。
人間は弱いのです。
「苦しむよ、死ぬよ、迷うよ」と不安を説かれるとすぐに逃げたくなるからこそ、不安に立たれた親鸞聖人の教えに遇いましょう。

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