サンガの建設124
安楽死を通して「人間の幸福とは何か」
本誌で何度も取り上げているテーマです。
2011年に設立されたスイスの安楽死団体「ライフサークル」は、会員数1500人のうち750人が安楽死を実行し、そのうち65人が日本人だそうです。
現在は外国人の受け入れをしていませんがスイスで安楽死は、人権として認められています。
しかし①耐え難い身体的・精神的苦痛②回復の見込みが無い③治療の代替え手段が無い④死ぬことに対する不安の無い、明確な意思表示という四つの項目が満たされなければ実行してもらえません。
①②③が安楽死を望む大きなきっかけであることは容易に分かりますが、④については何度も面接を繰り返さなければなりません。
「死にたいほど辛い」と「死にたい」は大きく違います。
2018年に起こった、ALS患者への嘱託殺人事件などは、④の事が確認されないまま実行されました。
人間の幸福を「問題が無い状態」と定義したとします。
すると病気と老いなどは不幸の代表になります。
そして誰もが避けることが出来ない事実である以上、皆不幸に向かって生きている事になります。
ですから「人間の幸福は問題が無い状態」というのは実現不可能になります。
お釈迦様は「天上天下唯我独尊」(何歳でもどんな人でも無条件で尊い)と言われました。
「幸せ」ではなく、「尊さ」を説かれました。
「尊さ」と「安楽死」、「死にたいほど辛い」と「死にたい」をもう少し考えてみたいと思います。