1. HOME
  2. 書き物
  3. 身と土【サンガの建設】
  4. サンガの建設146

サンガの建設146

仏教精神「中道」で政治をするとはどういう事か

604年、豪族の争いが絶えない中、聖徳太子は仏教精神で十七条憲法を作り、国を治めました。
その憲法の中には、貪りや偽り、怒りや嫉妬といった人間業から成る世を厭い、お釈迦様の「中道精神」で人々を導き、世いとを作っていく精神的支柱が書かれてあります。
具体的には、仏の教え聞く事を生活の中心にし、考え方が偏らず・欲張らず・嘘を言わず・殺生をせず・迷惑をかけず・雑念を払い、「今」を大切にする生き方です。

仏様の「中道」の覚りを知らずに、人間の知恵だけで国を治めると、損得・優劣・善し悪しで更なる偏りを生み、争いしか生み出さない事を聖徳太子は良く知っておられましたので、人間の知恵に依らない「中道」を大切にされました。これは「100」と「0」の間の「50」を取るという意味の中道ではなく、聖徳太子ご自身も含め、人間には真の心など全くないという「慙愧の心」(懺悔)に立って国を治めるという一世一代の覚悟で立てられた憲法です。

慙愧とは、他者の悪いところを責めるのではなく、自らの罪業性を認めつつ、他者にも罪を犯させない生き方を言います。
当時は党名などありませんが、もし名を掲げるとしたら「慙愧党」だったのかもしれません。

聖徳太子以来になるのでしょうか、お釈迦様の覚りを表す「中道」という言葉を掲げた政党ができました。
数字の上での中道ではなく、ご自身の罪業性を認めつつ、共なる世の実現を願いとしているのでしょうか。

関連記事