あとがき(2025年5月)
●与格構文を知っているだろうか。インドのヒンディー語では、与えられたものを与えられたものとして構文しているそうだ。例えば、風邪をひいた場合、主語から始まる日本語の主格構文なら、「私は風邪をひきました」と言うが、与格構文なら「私に風邪が留まっている」となるらしい。確かに私から発生したものではなく、私の外からやってきて私の中で留まっている。愛も与格だ。「私はあなたを愛している」も、与格構文になると「私にあなたへの愛がやってきて留まっている」となるらしい。起こそうと思って起こったのではなく、どこからかやってきたものが愛なのだ。良い感じの表現である
●自分(我)を立てるより先に、与えられたものの中で生かされているという感動が文法に表れていることに感動を覚える
●関税を上げたり止めたり、主権・覇権を奪い合い、俺の土地だ、俺の物だと、主格の世界で争いに明け暮れる人たちに、与格構文は理解出来るだろうか。そう言う私の日常語に、与格語はあるだろうか。ナム。