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仏事あれこれ(2024年11月)

【問い】

地獄は有りますか?

50代 男性

【応え】

説明が大変難しい問いですが、その事を問わざるを得ない事情があると思いますので、2~3回に分けて考えていきたいと思います。

辞書で地獄を調べてみると、ヒンドゥー教・キリスト教・イスラム教など、世界的な宗教は皆地獄を説いています。
その地獄は、ほとんどが死後です。
生前の悪い行いの報いで生まれる世界とされる場合がほとんどなので、とても暗くて辛く、生きていた時よりも長い時間、苦に攻め続けなければならない描写がされてあります。
ドラマや映画、落語でも、その様な処として表現されていますので、当然死後に生まれる世界だろうと私達は認識しています。
また日本の仏教者、源信僧都が表された「往生要集」にも、地獄の様子が言葉と絵で細かく説かれています。
殺生をした者は、獄卒の鬼に何度も切り刻まれ、淫らな行為をした者は、剣の葉をした木を永遠に上り下りをさせられて血まみれになり、嘘を重ねて人を騙した者は目鼻口などを肉団子の様に分解され鉄板の上で永遠に繰り返し焼かれるといった様子が描かれています。
昔はその様な事を、正しく生きるための戒めとして、おとぎ話のように教えてくれる方がおられましたが、生き方に不安があったり、実際に罪を犯してどうしていいか分からない時にこのような話しを聞かされたら、脅きと恐怖心が起こって、怖くて仕方がありません。
それが自分の時もあれば、大切な家族や友人の時もあるでしょう。
その不安な者を救おうと説かれるのが、反対に位置する極楽です。
反対ですから、苦しみのない、幸せな世界です。
しかし悪業を重ね、地獄行きが決定した者が、無条件で極楽に往けるはずがありません。
当然条件がつきます。
それも相当な条件です。
この当たりから、各宗派の特徴が現れてきます。

ここまで聞くと、地獄は死後という印象が強いですが、困ったことに一度死んで地獄から帰ってきた人は一人もいませんので、死後にあるだろう地獄を確認する事が出来ません。

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