仏事あれこれ(7月)
【問い】
亡くなったあと49日間過ごすのは何か意味があるんですか?
【応え】
(8回目の応えです)
大切な方を失い、7週間が経ちました。
私は、両親を亡くした時、「49日経ちましたけど、どうです」とよく聞かれました。
何がどうなったのか分からないけれど、「お陰様でなんとか」と応えた事を思い出します。
事務手続きなどは日数によって整理されていきますが、残った者の心の整理は日数と関係ありません。
私のいとこが亡くなって丸三年が経ちました。
残された夫はいつも「妻はまだ旅行に行ってて帰ってきてない」と言います。
彼の気持ちに寄り添う事は出来ませんが、彼の言葉に耳を傾け続けたいと思っています。
仏教では7週間目に、薬師如来という仏さまに遇うと言われています。
薬は病に応じて処方しないと、体を壊します。
ですから闇雲に薬を飲んではいけません。
生き方も悲しみもそれぞれなので、個人的な経験だけで助けようとすると危険です。
仏の教え(薬)でなければ治らない病があります。
キサーゴータミーは生まれてすぐ子を亡くしました。
その事実を受け入れることが出来ず、治る薬を求めました。
しかし事実を伝える人ばかりで途方に暮れましたが、お釈迦様だけは違いました。
身内に死者を出したことが無い家の「ケシの種」をもらってきなさい。
治してあげると言いました。
彼女は何件もの家を回りましたが、死者を出したことがない家はありませんでした。
むしろたくさんの方の悲しみに触れることで、少しずつ自分自身と向き合えるようになりました。
今を生きる私も、死んだ子どもも、どちらも生かされていく教えを聞かなければと思い、改めてお釈迦様の元へ行きました。
右は「けしの種」という仏典童話です。
どれだけ元気な人であっても、必ず老病死は訪れます。
その時、気丈に振る舞うことは容易ではありません。
それだけ大切な「今」を生き合っているという事なんです。
悲しみが縁となり、教え(薬)に依って、「今」を大切に生き合う事が、亡き方からの願いなのでしょう。