あとがき(2023年5月)
●「人生は常に出会い直しを必要とする」。京都東本願寺の前にはたくさんの行灯が立っていて、その一つ一つに言葉が添えられてある。右記はその一つ
●葬儀の前には必ず故人様の人柄を聞きながら法名をお付けする。昭和前半の男性の葬儀が続いた。「仕事一筋で頑固な人だった」方が多い。時代の業を感じる。そして病に伏し、連れ合い様等の介護を経て御命終される。しばらく話しを伺っていると、御命終の一歩手前で発する言葉も似ている。「いつも悪かったなぁ」「永い間有難う」。今まで言わなかった言葉が述べられる。言わなかったのか、中々言えなかったのか。言われた方にとっても、善し悪しを超えて貴重な出会い直しの時となる
●御経には、「有難うと御免なさいの心をいつも心に掛けて生きる事が大切だが、それが中々出来ないのなら、せめて臨終間際に一回でもいいから、どちらかの言葉を発しなさい。そうすれば必ず出会い直し、浄土に生まれさせよう」とある
●思えば前述のエピソードで浄土が実現していたと言えば言いすぎだろうか。病を通して出てきた言葉であれ、ずっとしたためていた言葉であれ、臨終間際に間に合って本当に良かった。皆様、出会い直しの言葉はお早めに。