仏事あれこれ(2022年4月)
【問い】
母の死を通して色々な事が疑問になりました。
「お数珠」について教えてください。
女性
【応え】
日本人なら誰もが知っている「お数珠」ですが、改めて意味や使い方を確かめてみたいと思います。
どの宗教にも、尊きものを仰ぐという行為があります。
その一つに合掌(手を合わせる)があります。
その為に輪の中に身を通す物が必要になります。
その道具が「お数珠」のような形になりました。
ですからどの宗教も仰ぐ為に輪のような物を持っています。
それは仰ぎ方によって形が変わります。
質問にある「数珠」は「数える珠」と書きます。仏様を仰ぐ最上級の形に五体(頭・両肘・両膝)を地に着ける五体投地があります。
ある宗派は、五体投地を108回(1セット)します。法要によっては数セットに及ぶので、回数を忘れない為に親指で珠を送り確認します。
それがお数珠です。
珠が108個あります。
浄土真宗は五体投地ではなく、私を支え、見守り、育むはたらきを南無阿弥陀仏(私の仏さま)と仰ぎ最も大切にしますので、念珠(念仏を称える珠)と言います。
両手を合わせ親指以外を輪の中に通し、みぞおち辺りで合掌し、南無阿弥陀仏と称えます。
珠の数に決まりはありません。
石や木や樹脂など珠にも様々な種類があります。
【問い】に、お母様を亡くされたとあります。
大切な方を失うという事は、寂しさだけでなく、「あなたとどのように生き合ってきたのか、そしてこれからどのように生きて往くのか」という大切な課題が、残った者に与えられるのではないでしょうか。
亡き人に手を合わせると言うことは、「大切な方を偲びつつ、出遇えた意味と、私に生きて往く道を与える(教えを伝える)仏様」として仰いでいくと言うことです。
この度のご縁を機に、朝夕の合掌と、聞法生活(もんぽうせいかつ)(教えに聞く生活)が始まる事が、亡き人から願われている事です。
大切な問いを有難うございました。