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サンガの建設137

墓じまい、家じまい、そして家族じまい

先日、「家族じまい」と題して、虐待や暴言を吐かれて育てられた子ども達が、親の介護や葬儀をする年齢になったとき、それらの世話を拒否するケースが増えていると新聞に書かれてありました。
手続きやその後の事も、全て業者に任せます。
そして一切関わりたくないので、家族関係そのものを無くしたい、しまいたいという事でした。徐々に増えているとのことでした。

家族じまいを希望する方は、想像を絶する苦しみと悔しい気持ちを何年何十年も抱えてこられたのでしょう。
その苦しみは子どもの時だけでなく、年月を重ね、親と離れていてもなお、心を殺され続けている事を思うとなんとも言えません。

また、しまわれる親も、世の中の矛盾や優劣により起こる人間関係、また人生に対する憤りや空しさなど、大変な事があった事でしょう。
しかし一番弱い立場の子どもに当たるという最も安直で卑怯な方法でしか、苦しむ自分を解放させる事が出来なかった事が、取り返しの利かない末路を招いてしまいました。

ある先生は、「人はイジメもするし、差別もするし、殺しもする」と言われてから法話を始められます。
皆そのような心を必ずもっているから、何も飾らず自分らしく落ち着ける場と、苦しみを吐露しても聞いてくれる友と、自分自身を確かめる教えが絶対に必要だと教えられます。
虐待したことに対して罪悪感があったとしても、歩み直す為の友や謝罪の場がなければ、罪のない犠牲者が増えるだけです。
「家族じまい」が減ることを願うばかりです。

◆第1日曜日(夜7時)自由に思いを語り合う場を開いています。参加自由です。

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